石工は…どう切る?

前にこんな記事を書きました。

生存報告

そして、今、もう何回も書いているとおり司書の免許取得に執念を燃やしている今日この頃。
今は、児童サービス論という科目を履修中。

その科目の試験が、実際に本を読んでいないと答えられないものもあるということで、先日久しぶりに図書館の児童書コーナーを徘徊(汗。
試験で使えそうな本を漁って借りてきました。
一般書コーナーを使うようになってから久しく通っていなかった児童書コーナー。
お目当ての本を探すのに苦労し、一時間以上滞在。絵本って同じようなサイズ&薄いので探しづらくて。さらには特集で別置してあったりとか、、、。一般書と異なる分類規定があったりとか。。
本を探す時点で、この科目の難しさを痛感。

そんな中選んだ本の一つがこれ。

今西祐行作「肥後の石工」

…借りた理由は訳あって仕事で「石工」のことを調べることを続けていて、タイトルに惹かれたからです。
読んでみて…、児童文学って侮れないと久々に実感。しかもこれ小学5,6年生以上対象??
一般小説と言われてもおかしくないくらいの読み応えのある作品でした。

でもって、自分事にひきつけちゃいますが、石工のこと調べるのがなかなか難しくて。
銘のある、あるいは作誰々とされるものは残っています。
道具も何とか。
資料もそこそこ。。

でも、一人の職人さんとしてその生き様のようなものに迫れるかというとこれが難しい。
生きている人であれば聞き取りができます。

そうじゃなければ、残された「もの」の特徴把握に進むか(作品論、道具論、のようなもの)、ものはものでも紙ものの分析に進むか(史料論)、そしてこの作品のようにフィクションへ進むか(ものがたり)。
自分の場合はどれも中途半端なだけに、かろうじて自分に可能な史料論での把握を進めているけど。語られた生の生々しさ、今を生きる人の息づかいのような、熱のある表現ができません。

近現代の石工さんの仕事の有り様、作品、流通などなど。
明らかにされていないことが多々ありますが、そのすぐ側に民俗学の皆さんが手招きしている領域だけに、自分が半分足を突っ込んでいるだけに、慎重にならざるを得ません。
ここで突っ走れれば、楽になるのかなぁ、とも思いつつ。

ま、お仕事はお給金貰っている以上、しなきゃなりません。
そこには期限であったり、成果が望まれるもの。
そこは肝に銘じながらの進行です。
でも、こんな風に自分の精進と仕事の交差点でおもしろい本にぶち当たれる、というのは幸せなことでもあります。
さて、年末。精進を勧めます。

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